宿泊, 1回目, 曇り, 2020年度中5湯目
大阪出張があって、本当は日帰り出張だったのだけどもこっそり前日入りして、ホテルに宿泊した。偶然?泊まったホテル阪神大阪では、各客室の風呂に温泉が引かれていた。
大浴場もあるが、今回は夜遅く着いて朝早く発ったので部屋の浴槽だけ入浴。
↑ 写真: ホテル阪神大阪 入口
↑ 写真: ホテル阪神大阪 バスルームに天然温泉を供給
大浴場は、日帰りで入浴すると2,750円もする。宿泊客は800円ということで、大浴場もほとんど宿泊客向けのものである。でももうちょっと安くしてほしい。
↑ 写真: ホテル阪神大阪 特別ご優待
施設・温泉の概要
住所: 大阪府大阪市福島区福島5-6-16
営業時間: 10:00~23:00, 受付22:00まで
公式サイト: ホテル阪神大阪【阪急阪神第一ホテルグループ】福島駅のホテル
日帰り入浴・宿泊可
源泉名: 徳次郎の湯
湧出地: 大阪市福島区福島五丁目45-1
湧出量: 不明 (掘削904m [1]・動力揚湯)
泉温: 31.5 ℃
pH: 不明
成分総計: 0.463 g/kg
泉質: 単純温泉 (低張性・弱アルカリ性・低温泉)
風呂について
風呂はユニットバスなのに、蛇口からは温泉が出る。こういうのは滅多に見る機会が無い。台湾で見たような見なかったような。
↑ 写真: ホテル阪神大阪 浴室
温泉は壁に取り付けられた栓を回すことで好きなだけ出すことができる。時計周りに回すと「温泉給湯」、半時計周りで「上水給湯」。この記事の写真では、既に湯を溜めた状態の写真である。
出てくる湯の温度は50℃以上あり非常に熱い。温泉は加水無し、加温有り、塩素消毒無し、循環無しの利用で、一言で言うと加温源泉掛け流し。ただし、このままでは触れることもままならないため、「上水給湯」で加水するか、いったん溜めたあと冷めるまで待つ必要がある。
そんなに加熱する必要ある?と思うが、どうやら塩素消毒しない代わりに温度で殺菌しているようだ。湯の温度が十分に高いと、それだけで殺菌効果があると以前どこかで読んだと思う。
↑ 写真: ホテル阪神大阪 温泉給湯
蛇口からは薄らと黄色がかった透明な湯が注がれる。浴槽に溜まった湯を見ると、淡黄色か淡茶褐色のような色があるようだ。
浴感は無味、無臭で、肌触りもそれといった特徴は無かった。強いていうなら、ただの水道水と比べたらちょっとなめらかな感じがするかな、という位。
↑ 写真: ホテル阪神大阪 浴槽
仕方の無いことだが狭い。
温泉の成分
↑ 写真: ホテル阪神大阪 温泉分析書
源泉名: 徳次郎の湯
湧出地:
分析年月日: 2009年8月25日
湧出量 記載無し
pH 8.11
泉温: 31.5 ℃ (気温: 32℃)
泉質 単純温泉 (低張性・弱アルカリ性・低温泉)
溶存物質合計 (ガス性のものを除く) 459.93 mg/kg
成分総計 463.03 mg/kg
温泉の成分は以下の通り:
(1) 陽イオン
成分 | ミリグラム [mg/kg] | ミリバル [mval/kg] | ミリバル% [mval%] |
---|---|---|---|
ナトリウムイオン (Na+) | 107.00 | 4.65 | 89.42 |
カリウムイオン (K+) | 2.50 | 0.06 | 1.15 |
アンモニウムイオン (NH4+) | 1.60 | 0.09 | 1.73 |
マグネシウムイオン (Mg2+) | 1.60 | 0.13 | 2.50 |
カルシウムイオン (Ca2+) | 5.30 | 0.26 | 5.00 |
マンガンイオン (Mn2+) | 0.10 | 0.00 | 0.00 |
鉄 (II) イオン (Fe2+) | 0.20 | 0.01 | 0.19 |
陽イオン計 | 118 | 5.20 | 100.00 |
(2) 陰イオン
成分 | ミリグラム [mg/kg] | ミリバル [mval/kg] | ミリバル% [mval%] |
---|---|---|---|
塩素イオン (Cl-) | 4.70 | 0.13 | 2.63 |
硫酸イオン (SO42-) | 0.20 | 0.00 | 0.00 |
リン酸水素イオン (HPO42-) | 1.70 | 0.04 | 0.81 |
炭酸水素イオン (HCO3-) | 268 | 4.39 | 88.87 |
炭酸イオン (CO32-) | 11.40 | 0.38 | 7.69 |
陰イオン計 | 286 | 4.94 | 100.00 |
(3) 遊離成分
成分 | ミリグラム [mg/kg] | ミリモル [mmol/kg] |
---|---|---|
メタケイ酸 (H2SiO3) | 55.20 | 0.71 |
メタホウ酸 (HBO2) | 0.40 | 0.01 |
非解離成分計 | 55.60 | 0.72 |
成分 | ミリグラム [mg/kg] | ミリモル [mmol/kg] |
---|---|---|
遊離二酸化炭素 (CO2) | 1.20 | 0.03 |
遊離硫化水素 (H2S) | 1.90 | 0.06 |
溶存ガス成分計 | 3.10 | 0.09 |
(4) その他の微量成分
成分 | ミリグラム [mg/kg] | ミリモル [mmol/kg] |
---|---|---|
総砒素 (As) | 0.01 | 0.00 |
総水銀 (Hg) | 0.0005未満 | -- |
銅イオン (Cu) | 0.05未満 | -- |
鉛イオン (Pb) | 0.01以下 | -- |
カドミウムイオン (Cd) | 0.01以下 | -- |
亜鉛イオン (Zn) | 0.01未満 | -- |
硝酸イオン (NO3-) | -- | -- |
微量成分計 | 0.03 | 0.00 |
ストロンチウムイオン (Sr2+) | 0.1以下 | -- |
アルミニウムイオン (Al3+) | 0.1以下 | -- |
鉄 (III) イオン (Fe3+) | 0.1以下 | -- |
フッ素イオン (F-) | 0.1以下 | -- |
臭素イオン (Br-) | 0.1以下 | -- |
ヨウ化物イオン (I-) | 0.1以下 | -- |
硫化水素イオン (HS-) | 0.1以下 | -- |
亜硝酸イオン (HNO2-) | 0.1以下 | -- |
硝酸イオン (NO3-) | 0.1以下 | -- |
成分は薄いが、泉温が25℃以上を越えているので単純温泉。メタケイ酸が55.2 mg/kg含まれており、これも温泉法上の基準値を少し上回る。
下記にも掲載しました。
徳次郎の湯 - 湯花草子
徳次郎の湯の命名については、ホテル阪神大阪の公式ページに書かれており、「福島」の地名の由来にちなんだものらしい [2]。温泉もホテル阪神で掘削したもの。
菅原道真公が福島滞在中、徳次郎という里人の心温まるおもてなしを大変喜ばれ、この地を「福島」と名付けたといわれています。
ホテル阪神大阪もお客様に心温まるおもてなしを提供したいという気持ちを込めて命名しました。
また、分析書上に記述は無いが大阪府の資料によると、掘削深度は904mで、大阪層群下部層から湧出する温泉とのこと [1:1]。