晴れ 日帰り 2回目

東京都大田区、池上線の石川台駅から数分ほど歩き、呑川沿いにある湯。糀谷、蒲田、池上、雪谷を流れる呑川の周りには、幸の湯、ゆ〜シティー蒲田、改正湯、久松温泉、久が原湯、稲荷湯があり全て黒湯の温泉銭湯である。少し離れると蒲田温泉、はすぬま温泉、桜館、益の湯、調布弁天湯、小松湯などなど多くの温泉が点在している。湯の色は池上が最も濃く、距離が離れるにつれ透明になっていく傾向があるように思える。先の並びでいうと久が原湯や桜館は透明度5cm未満と最も濃く、稲荷湯は中くらいの濃さである。

稲荷湯 案内

稲荷湯 入口

稲荷湯 脱衣場

湯は地下150mから掘り出したとのこと。お馴染み東京層から湧出する湯と思われる。地下に閉じ込められた海藻などの植物が長い時間をかけて分解され、東京西部から流れ込んだ地下水がその成分を取り込むとされている。黒湯になるのはフミン酸を含むためで、炭酸水素ナトリウムけ溶け込むことで重曹泉になるらしい。

稲荷湯 当浴場は、地下150mから湧き出た温泉。利用

温泉を利用した浴槽は1つ。2人で満員の小さい浴槽。ジェットバスと洗い場の間に無理やり設置したような斜めのいびつな形をしている。何故か深くなっていて立ち膝でちょうどいいくらいだった。

壁側右手に湯口。薄く茶色がかった湯がバシャバシャ注がれていた。循環か加熱のみかは判断がつかなかった。
壁側左手の排水口からは若干の湯が捨てられている。

見えなかったが浴槽内で湯を吸入し、循環消毒した湯を浴槽底からボコボコと注入。
手前右手にカランがあり、捻ってみると少し色付いた冷たい水が出てきた。源泉と思われる。

なんだかんだ黒湯が人気あるように見えた。
浅くして少し広くすれば喜ばれると思う。

泉温40℃くらい。
黒湯で透明度30cmほど。黄色に近い。浴槽端のほうで白い湯の華が少し浮遊していた。
少しのモール臭。帰宅後も肌に甘い匂いが少し残っていた。塩素消毒の匂いは感じられず。
源泉らしき水を飲んでみたが味は特に無し。
入浴中、肌はスルスルと滑るような感触だった。ヌルヌルというほどでもなく、キュッキュッとするわけでもない。その間といった様子か。

稲荷湯 温泉について

源泉名は稲荷湯、調査及び試験年月日 H27.6.25、泉温19.6℃、最大利用量 18m3/day、換算すると 12.5L/分、pH8.1、溶存物質計 (ガス性のものを除く) 901mg/kg、成分総計900mg/kg。療養泉の基準を満たさないため泉質名は無いが、炭酸水素ナトリウム、メタケイ酸が鉱泉の基準を満たすため温泉法第2条に該当する温泉となる。陽イオンはナトリウムイオン (Na) 204.0mg/kg 8.87mval 91.44mval%、カルシウムイオン (Ca) 6.0mg/kg 0.30mval 3.09mval%、計224.6mg/kg 9.70mval、陰イオンは炭酸水素イオン (HCO3) 576.6mg/kg 9.45mval 95.45mval%、硫酸イオン (SO4) 11.2mg/kg 0.18mval 1.82mval%、計597.4mg/kg 9.90mval。非解離成分はメタケイ酸 (H2SiO3) 63.8mg/kg 0.82mmol、腐植質14.0mg/kg。

稲荷湯 温泉分析書

参考: