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横浜市都筑区、港北ICの近くにある中型のスーパー銭湯施設。付近にはイケアやコーナン等の巨大店舗があり、相対的に港北の湯の建物は小さく見える。しかし実際にはそこそこの大きさがある施設だ。
港北ICと言っているのに港北区ではない。すぐ近くに鶴見川が流れているが、川で都筑区と港北区が分けられているみたいだ。
鶴見川沿いにはヨコヤマ・ユーランド鶴見や綱島温泉があり、港北の湯はそれらの上流に位置している。
同じ川の流域にあり、かつそれほど距離も離れていないのに、それぞれ異なる個性的な泉質の湯が湧き出していて興味深い川だ。
なお、同じ都筑区にある港北天然温泉ゆったりCOcoとは関係無いと思われる。名前が似ているので注意が必要かも。
港北の湯は4階建ての施設。
1階は駐車場になっていて、1階から入ってすぐ2階のフロントへ向かう。
券売機。ごちゃっとしているのがスーパー銭湯らしくてよい。
男湯、女湯はさらに階段を上り、それぞれ3階、4階にある。
男湯では、露天風呂の大浴槽、つぼ湯、寝ころび湯にて温泉が利用されている。どれも同じ湯を使っているようだ。
温泉浴槽以外にも炭酸風呂、不感温度浴槽、変わり湯等があり、流行りの浴槽やよくあるパターンを何でも抑えている。
露天風呂大浴槽は2段になっており、上段と下段は50cm程の高さを変えて隣接している。上段から溢れた湯が下段に落ちるようになっている。上段は2人、3人が入れる大きさ。ただ実際には2人でも狭い感があった。1.5m径の丸浴槽なので足が干渉しやすい。加えて、湯の底から加熱湯が注入されていて上に座ると熱いので避けないといけない。その分、スペースを効率的に使えない。
上段の温度は41度位。
下段も上段のお下がりだけでなく、別に湯が供給されていた。浴槽中央付近で底から熱い加熱湯が注入あり。さらに側面の一部から温めの湯を流入させていて、これは温度調節のためと思う。
下段の湯の温度も41度くらいだが、温めの湯の前は少し温い気がした。
つぼ湯は、1人サイズの丸い壺が2つある。これも浴槽底から湯を注入していた。浴槽脇に湯口が立っており、チョロチョロよりは多いが少しだけ、ぬるい湯が注がれていた。温度から考えて大浴槽下段の壁面から注入されていた湯と同じだろう。
寝ころび湯は7人分くらいのスロットがあり低い仕切りで区切られていた。どこから湯が来ているのかわからず。
温泉はいわゆる黒湯だが塩素イオンが少ないため、旧泉質名では純重曹泉にあたる。源泉名は港北湯本温泉。21.9度、pH8.2、湧出量記載無し、成分総計1.365 mg/kg。ナトリウム (Na) 295 mg/kg 、炭酸水素イオン (HCO3) 919 mg/kg。メタケイ酸 (H2SiO2) 62.2g/kgでナトリウム-炭酸水素塩泉ということになる。
全体的に加温、循環濾過、消毒して利用している。
しか、上段の湯には湯の外に出ている大きい湯口があり、普段は沈黙しているのだが、実は20分のうち数分程で間歇的に冷たい源泉らしき湯の注入がある。源泉が入ると浴槽内の白い湯の華の量が急増する。ジャバジャバと湯が注がれるので気分が盛り上がる。
温泉の色は黒褐色で透明度は40cm程度。白い湯の華が浮遊している。
味覚は無味だが、源泉を飲むと草っぽさを感じた。
匂いはモール臭で、少し甘さがある。消毒の匂いはほぼ感じられなかった。
肌触りは強くぬるぬるしている。指先、指の間、手の平まで全てぬるぬるし、入浴中に弱まることは無かった。皮膚があまりにぬるぬるするので、爪は逆にキュッキュとなる現象が起きた。ここまでの感触は東京周辺でも1番のものだ。純重曹泉によるものなのだろうか。
鮮度感でいうと、露天風呂上段に注がれる源泉が1番であるのは当然として、次に壺湯、上段浴槽、下段浴槽の順に良く感じた。
良い湯だった。また訪れたい。