晴れ 日帰り 1回目

栃木県の栃木市は宇都宮の南西、小山の北西、佐野の北東に位置する地域である。この周囲には掛け流しの温泉がほとんど無いが、栃木市には何故か、ここ栃木温泉湯楽の里と、栃木天然温泉いきいき夢ロマンである。
もう少し北に行けば、さくら市には喜連川温泉郷や松島温泉乙女の湯、さくら温泉等があるので湯に困ることはない。

湯楽の里は関東ではお馴染みのスーパー銭湯チェーンである。2019/10時点では栃木県には本店舗1店舗だけのようだ。栃木温泉も見たことあるような作りになっている。

栃木温泉湯楽の里 いいお湯できてます

栃木温泉湯楽の里 営業案内

栃木温泉湯楽の里 脱衣場入口

内湯は人口炭酸泉、冷水風呂があり、温泉の使用は無い。

露天風呂は源泉風呂、岩風呂、寝湯、寝ころび湯とあるが、全ての浴槽で温泉を使用。

栃木温泉湯楽の里 館内図

源泉風呂は一段高いところにあり、名前の通り源泉をそのまま利用している、と思いきや二酸化塩素による消毒を行なっている。消毒は感じられなかった。さらに言うと竹筒から少しの加水を行っていたが、ごく少量で湯に影響を与えるほどでは無さそうなので見なかったことにする。浴槽は6人位が同時に入浴できるくらいの大きさであろうか。

栃木温泉湯楽の里 天然温泉

栃木温泉湯楽の里 栃木温泉利用方法

源泉は43℃のまま流しているらしく、外気温により熱くなると書いてあったが、気温35℃の中では入浴時にビリっと来るほどに熱かった。ただ全身を湯に浸けてしまえばちょうどいいくらいであった。なかなかに温まるので休み休み入浴した。露天風呂には椅子が多く設置してあるので元々そういった入浴方法が期待されていそうだ。

湯口からは無色透明、無味、無臭の湯がサラサラと流れ出している。湯の鮮度は高く直球勝負?な温泉である。よく見ると黒湯に見られるような白い湯の華が浮遊していた。

感触はすごくツルツルしており特徴がある。指先まではっきりとした感触があり、入浴直後より止むことがない。この辺りでこんな湯に遭遇するとは思っていなかった。もしかしたら松島温泉乙女の湯と近いタイプなのかもしれない。

栃木温泉湯楽の里 温泉井戸

源泉名は「湯楽の里 栃木店」、泉温46.3℃、湧出量180L/分 掘削動力揚湯、pH7.9 弱アルカリ性、成分総計1960mg/kg、泉質はナトリウム-炭酸水素塩温泉、H17.3.16。
陽イオンは、ナトリウムイオン (Na) 560.7mg/kg 24.39mval 96.67mval%、マグネシウムイオン (Mg) 2.9mg/kg 0.24mval 0.95mval%、計578.9mg/kg 25.23mval。陰イオンは、炭酸水素イオン (HCO3) 976.3mg/kg 16.00mval 62.52mval%、塩素イオン (Cl) 152.9mg/kg 4.31mval 16.84mval%、硫酸イオン (SO4) 138.2mg/kg 2.88mval 11.25mval%、炭酸イオン (CO3) 66.0mg/kg 2.20mval 8.60mval%、計1337mg/kg 25.59mval。

温泉分析書は浴室に続く通路にあり撮影できるチャンスが無かったため、下記ページの写真を拝見し書き起こした。

温泉大好き7 湯楽の里 栃木店 http://tnrexpress.com/blog/2015/09/28/温泉大好き7 湯楽の里 栃木店/

ナトリウムイオン、炭酸水素イオン、炭酸イオンの絶対量がなかなか大きい。これがヌルヌルの感触を生み出しているのだと思う。

やませみさんの温泉の科学 5-6-3 つるつる温泉の謎
における「ナトリウムイオンと炭酸イオンの関係」 (図5-6-3-2) に当てはめてみると、うなぎの湯で有名な鳴子温泉ゆさやの少し左下に来るほどである。この分布によると、右上になるほどヌルヌルの湯になるとしている。
http://www.asahi-net.or.jp/~ue3t-cb/bbs/special/sience_of_hotspring/sience_of_hotspring_5-6-3.htm