新菊島温泉 (2020/7/26)

日帰り, 1回目, 曇り, 2020年度中27湯目

宮城県でいさぜん旅館に入浴後、下道でダラダラと南下してきた。郡山まで来たので、どこか入浴していこうと思い、新菊島温泉にやってきた。国道4号線沿いに大きな看板が出ていて、ずっと前から気になっていたのだが、郡山を通るときはなぜか深夜が多く、一度も入浴したことが無かった。

どうにも陰鬱なムードのある施設だが、大浴場に入ってみると、巨大な浴槽に、まるで農業用水か何かのようにドバドバと温泉が放流されており圧倒的スペクタクルだった。。旅の締め括りにも素晴らしい温泉に入浴できて良かった。

なお今回の記事も、メモが取れていなかったので駆け足で記録する。

施設・温泉概要

所在地: 福島県岩瀬郡鏡石町久来石南470-1
Web: 無し
日帰り入浴: 可
宿泊: 可?

源泉名: 新菊島温泉
湧出地: 福島県岩瀬郡鏡石町大字区来石字大中島62
湧出量: 1139 L/分 (動力揚湯)
泉温: 39 ℃
pH: 8.4
成分総計: 235.9 mg/kg
泉質: 単純温泉
旧泉質名: 単純温泉

温泉の利用方法:

加温 加水 循環 消毒
無し 無し 無し 無し

温泉

新菊島温泉があるのは、福島県の鏡石町で、郡山と白河の中間あたりに位置する。鏡石の最南部にあるので、どちらかと言えば矢吹に近い。

付近には割烹温泉 観音湯や弘法不動の湯 (2018/5/1)あゆり温泉 (2019/1/4)等があってアルカリ性の温泉がたくさん湧出する一帯だ。

国道4号から降りると、田畑や小さな林の間を走る道になり、ほどなく新菊島温泉に到着した。


⬑ 「陸奥の出湯 新菊島温泉」帰りに撮影したので暗い


⬑ 田んぼの中の道路から見る


⬑ 建物はあまり飾り気が無いというか、ちょっと古そうに見えた


⬑ 建物の外には古い効能書が掲示されていた


⬑ フロントは思いのほか立派だった

フロントで呼びかけると無口な女性が出てきて、料金を支払ったら奥へ。奥に進むといったん半分屋外みたいな場所に出て、そこから男女別の脱衣場に続く扉を開けた。


⬑ 北温泉で見たような謎の天狗面


⬑ 入口だけ見ると、むしろ共同浴場みたいな雰囲気がある

脱衣場に入ると、ちょうど先客の地元の方が上がって服を着ているところだった。鏡石の駅近くにある温泉よりも安いから頻繁に来ているのだそうだ。確かに新菊島温泉は日帰り入浴300円で、共同浴場みたいな料金だ。駅近くの温泉は、弘法不動の湯のことだったと思うが、500円なので、これより少し安い。あと「床がすごく滑るから気をつけろ。泉質のせいか掃除していないからかはわからないけど。」とも言っていた。地元の人からも、暗くあまり掃除されていない、印象は変わらないようだ。

しかしインターネットで見ていると、館内の雰囲気は10年以上前からこういう感じだったようなので逆に言えば必要な維持管理は行なわれているということだ。不足があれば悪化していくはずなので。すなわち滑るのは泉質のためと考えてよいだろう。


⬑ 脱衣場はタイル張りに畳を設置


⬑ 男女脱衣場間に謎の壁があって、ここが一番綺麗


⬑ では浴室へ

男湯浴室

浴室に入ると、5人位が入浴できそうな大きさの浴槽があった。湯気でよく見えないが、ドバドバと大量の湯が浴槽に放出される音が聴こえてくる。床はたしかにツルツル・ヌルヌルで油断すると転びそうだ。


⬑ 浴槽足場の黒い部分は石


⬑ 茶褐色の透明な湯は、郡山盆地ではよく見るもの


⬑ 浴槽から垂直に突き出したパイプから湯が注がれる

風呂はなかなか良いじゃないか、と思って見ていると、浴槽の奥に、柘榴口のような謎に頭の低い通路があり、その向こうにやたらと大きい空間があることに気付いた。露天風呂でもあるのか?


⬑ 高い目線で眺める

大浴槽

柘榴口の先には巨大な浴槽が広がっていた。数えていないが50人級の大きさだ。浴槽は半円形で弧は大きな窓が並んでいる。ところどころボロく塞がれているが。内側は背の高い岩が建てられ、女湯との境界は瓦屋根の石垣になっている。


⬑ まさか郡山で巨大浴槽に出会えるとは


⬑ 左手奥がさっきいた男湯


⬑ 女湯側は塞がっていた

実は女湯と隔てているのは扉だったらしい。今も開くのかは知らない。建物の雰囲気的に、なんか条件を満たすとイベントが発生して開くのかと思った。

先程の写真からチラチラ見えているが、真ん中には超豪快な湯口があり、太いパイプから温泉が農業用水の如く放出され、身体が流されるほどの水流を作り出している。凄い迫力だ。まさか内湯で温泉から迫力を感じることがあるとは… (冒頭の写真)。


⬑ 口径15cm程のパイプから温泉を放流

ちなみに、湯は広がるように放たれているので、下に手を差し入れると空洞になっている。だから見た目程の湯量ではない。それでも膨大な量だが、見せ方がうまい。参考にしたい。何のかはわからないが。


⬑ 浴槽全景

湯は吸入等無く、そのまま浴槽の縁全体から惜しげなくオーバーフローしている。男湯側・女湯側の側面2箇所は湯が流れ出すようにもなっており、溢れた湯の嵩が特に深い。


⬑ 女湯側のオーバーフロー口


⬑ 女湯側のオーバーフロー口

この流れの上で寝転がってトド寝を試みたが、あまり落ち着かなかった。広すぎるのと、タイルがちょっとヌルヌルして快適でない。トドするには慣れが必要そうだ。


⬑ 浴槽の湯を撮影した

温泉の色は、茶褐色透明で、浴槽の底はやや霞んで見える。温度は40℃程度でぬるめだが、浴室の換気は弱く熱気がこもり気味なこともあり暑くなりやすい。長く湯に浸かることはできなかった。味・匂いは無味、無臭。感触は手足の指の間ではっきりとしたヌルヌルがあった。浴槽の底もヌルヌルしていた。

そういえば、湯口のある側の岩の下は座れるようになっている。ここに座って湯の流れを見ていると心が洗われる。意外と細かいところまでこだわって作られた浴槽だ。建設当時は今とは違った雰囲気だったのだろう。温泉の流れ出る音だけが響く空間を一時間ほど楽しんだ。

忘れ物はないですか

帰りに、脱衣場出口に意味ありげなメッセージがあった。陰気とかと言うよりは、ホラー映画のラストみたいな感じだ。怪談を妄想しながら新菊島温泉を後にしたのだった。


⬑ 浴槽の湯を撮影した


⬑ 忘れ物はないですか


⬑ たぶん客室方向


⬑ 本館と浴場の間はちょっと怖い感じ