2019/10/13 湯快爽快くりひら
日帰り 晴れ 1回目
神奈川県川崎市麻生 (あさお) 区の温泉スーパー銭湯。麻生区は川崎市の西端に位置し、多摩市、稲城市、町田市に隣接している。
近隣の温泉には、神奈川県側に稲城市の稲城天然温泉季乃彩、川崎市の宮前平温泉湯けむりの里、有馬療養温泉、東京都側に調布市の深大寺温泉湯守の里、府中市の縄文の湯がある。東京湾寄りの黒湯温泉銭湯天国な地域からは離れ、このあたりは大型スーパー銭湯が多く営業しているようだ。
湯快爽快グループの1店舗
湯快爽快は関東で展開しているスーパー銭湯グループ。
神奈川県の茅ヶ崎店、座間店、田谷店 (横浜市栄区)、埼玉県の大宮店、千葉県の三郷店、美浜店を加え7店舗があるらしい。ただし美浜店は温泉ではないとのこと。
いずれの店舗も行ったことがないので、ここでそれぞれの温泉について調べてみた。
以下の情報は全て公式Webページとインターネット上の個人サイトから収集、推測したもので正確であるとは限らないためご注意されたし。
茅ヶ崎店
成分総計30042mg/kgのナトリウム-塩化物強塩泉を地下1500mより掘削、動力揚湯。加温有り、加水有り、循環有り、塩素消毒有り。
湯快爽快 ちがさき
https://www.yukaisoukai.com/chi/spa/
座間店
成分総計3653mg/kgのナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉を掘削、動力揚湯。加温無し、加水無し、塩素消毒無し、掛け流しの浴槽があるらしい。
湯快爽快 ざま
https://www.yukaisoukai.com/zam/spa/
田谷店
成分総計1878mg/kgのナトリウム-炭酸水素塩泉を掘削、動力揚湯。明確な情報は見つからないが、壺湯は加温有り、加水無し、塩素消毒無しの掛け流しと思われる。
湯快爽快 たや
https://www.yukaisoukai.com/tay/spa/pot/
大宮店
FC店。源泉名はさいたま三橋温泉。成分総計4209mg/kgのナトリウム-塩化物温泉。掘削、動力揚湯。加温有り、加水無し、循環、塩素消毒有りでの利用。
湯快爽快 湯けむり横丁 おおみや
https://www.yukaisoukai.com/ohm/spa/
三郷店
源泉は湯快爽快三郷温泉で成分総計20140mg/kgのナトリウム-塩化物強塩泉。湧出量220L/分で掘削自噴である。壺湯が加温、加水、循環、消毒いずれも無しか。
また、他の浴槽によっては消毒を行っているが、MIOXという設備を利用し塩素消毒ではないとのこと。
湯快爽快 みさと
https://www.yukaisoukai.com/sat/spa/
温泉利用の露天風呂と庵湯
ここからようやく栗平店の話に入る。
温泉についてはもっと先で書くつもりだ。
施設の入り口は以下の写真のように、まさに日帰り入浴施設といった感じ。
券売機制。入浴は平日950円、土休日1100円と高め。このときは消費税が10%へ増率されたあとであった。
営業時間は概ね朝から深夜まで。
館内にはレストラン、休憩室、マッサージなどスーパー銭湯的な設備が整っているようだ。しかし案内図を見ると意外とコンパクトなのかもしれない。
浴場は施設の入り口から最も離れた、廊下の一番奥にある。
男女別の浴場で、互いに左右対称になっているタイプである。図では右側が男湯、左側が女湯。男湯では、左上のスペースが脱衣場で、右上が内風呂、下半分が露天風呂。
内風呂には白湯、座湯、水風呂がある。いずれも温泉は利用していない。
露天風呂には熱い大浴槽、ぬるい大浴槽と、壺湯4つがある。信楽つぼ湯と書いてあった。湯快爽快グループの他の店でも信楽焼きの壺を使っているらしい。いずれも黒湯の温泉を利用している。湯の温度は順に42℃、40℃、40℃ほど。加熱した湯を側面より注入しており、その量と浴槽の広さで温度を調節する方式のようだ。
露天風呂の中に小屋のような建物があり庵湯と呼ばれている。田舎の共同浴場を意識して作ったような雰囲気があり面白かった。ここだけ湯口が湯面の上に出ており、ちゃんと黒湯が注がれていた。温度は41度位。
湯は加温有り、加水無し、循環、塩素消毒有りで利用されている。あまり塩素消毒の匂いはせず、湯の質に気を付けている感じがあった。
湯の鮮度は壺湯、庵湯が少し良いと感じた。
肌に染み付くモール臭の黒湯
温泉は先述の通り黒湯である。川崎の沿岸部では黒湯は珍しくないが、それから20kmも西側でも湧くことに驚いた。しかも見通しは10cm程しかなく、かなり濃い黒色である。入浴すると身体は全く見えなくなった。
味覚は特に無し。源泉の湯口が無かったのでぐいっと飲んだわけではない。
匂いはいわゆるモール臭。僅かに甘い感じは無く、シンプルに草木の香り。匂いは強めで、肌に馴染むため、家に帰ったあとも香った。横浜市都筑区の港北の湯と近い印象を受けた。
2019/6/9 港北の湯
/2019/06/09/2019-6-9/
浴感ははっきりとしたヌルヌル。特に壺湯では手足の先以外でもヌルヌルの感触があった。
温まり加減はお馴染みの黒湯といった感じで、暑くなりすぎない。入ったり出たりを繰り返せばかなりたくさん入れる。
ナトリウムイオン、炭酸水素イオンが主の純重曹泉
源泉は川崎温泉 (源泉名 神奈中・川崎片平温泉)。分析年月日は2016.10.20、湧出量135L/分 (動力揚湯 掘削深度850m)、泉温25.3℃、pH8.3、溶存物質 (ガス性のものを除く) 1308mg/kg、成分総計 1315mg/kg。泉質はナトリウム-炭酸水素塩泉 (弱アルカリ性 低張性 低温泉)。
陽イオンは
ナトリウムイオン (Na) 307mg/kg 13.4mval 90.91mval%、
アンモニウムイオン (NH4) 9.85mg/kg 0.55mval 3.73mval%、
カリウムイオン (K) 18.1mg/kg 0.46mval 3.12mval%、
カルシウムイオン (Ca) 4.10mg/kg 0.21mval 1.42mval%、
以下略、
計341mg/kg 14.7mval。
陰イオンは
炭酸水素イオン (HCO3) 83.7mg/kg 1.37mval 93.26mval%、
塩化物イオン (Cl) 17.0mg/kg 0.48mval 3.27mval%、
炭酸イオン (CO3) 12.9mg/kg 0.43mval 2.93mval%、
以下略、
計872mg/kg 14.7mval。
遊離成分から非解離成分は、
メタケイ酸 (H2SiO3) 74.1mg 0.95mmol、
以下略、
計83.4mg 1.17mmol。
メタケイ酸イオン (H2SiO3)、メタホウ酸イオン (BO3) が陰イオンで挙げられている珍しい分析表である。掘削深度が分析書に書いているあるのも、一目で情報が得られて助かる。
源泉名は川崎温泉とあるが、神奈川県の温泉分析機関ではとりあえず川崎温泉や横浜温泉という名称を書くらしい。例えば千年温泉の分析書にも川崎温泉と記載されている。最近入浴した湯を調べてみると以下のようになった。
川崎温泉
横浜温泉
あとは例外で、矢向温泉と書いてあるものもある。
参考
野天湯元 湯快爽快くりひら
https://www.yukaisoukai.com/kur/