2019/12/28 満天の湯

曇り 日帰り 1回目

満天の湯は神奈川県横浜市の保土ヶ谷区にあるスーパー銭湯。
横浜駅から総鉄本線に乗り上星川駅で降りるとすぐ駅前に見える。
横浜からは直線距離で4kmくらいである。

開店は2005年6月2日だそうだ。その前には捺染の工場があったらしい。
捺染とはかつて横浜で行なわれていた染物である。

周辺の温泉

東京南部から横浜にかけて大量に湧き出している黒湯を利用した温泉施設である。黒湯で代表的なのは東京の大田区だが、そこから20km近く南下した横浜近辺でも黒湯が得られる。もっともさらに20km南にある横須賀の野比温泉でも黒湯が使われているので、東京湾西側はどこでも出ると思って問題無い。

同じ上星川駅には横浜温泉黄金湯もある。
こちらは古代海水系の温泉らしい。

満天の湯といえば千葉県柏市に手賀沼温泉 満天の湯があるが、特に関係は無さそうだ。

施設

外観はまさにスーパー銭湯という感じ。駅から見るとこの入口は反対側を向いているため、駅直結ではなく少し外を歩く必要がある。


↑ 写真: 満天の湯 外観

入口には2頭身のキャラクターが待ち受ける。おてんちゃんといい、満天の湯3代目イメージキャラクターだそうだ。相方のみつるくんは自動ドアの向かって右側のLINEマーク下に小さくいる。


↑ 写真: 満天の湯 入口

営業時間は6:00〜25:00 (最終受付24:30)。
入浴料金は平日880円、土・日・祝・特定日が980円である。
少し高いが、横浜の都市部に近いスーパー銭湯であるからそういうものだろう。


↑ 写真: 満天の湯 ご案内

施設内は、1階に受付と食事処、2階に脱衣場、浴場のある構造。男女別の浴室でシンメトリーになっている。

食事処と整体は受付の外側にあり、入浴料金は支払わなくても利用できるようだ。


↑ 写真: 満天の湯 館内図

2階へ進む階段の手前に受付があり、そこを通り抜けるときに初めて料金が発生する。


↑ 写真: 満天の湯 温泉受付


↑ 写真: 満天の湯 男湯入口

浴槽

浴室には様々なタイプの浴槽があるが、温泉を利用しているのは露天風呂にある岩風呂と電気風呂、寝湯の3つである。

岩風呂は8人サイズくらいで一番大きい浴槽。

電気風呂は5人サイズくらいで意外と大きい。電流があるのはごく一部だけで、それ以外は通常の浴槽と同じになっていて、普通に入れる。穴場と言える。

寝湯はよくあるタイプとは異なり、背もたれは斜めになっており、湯の深さもある椅子型のもの。これが3席あった。

いずれの浴槽についても湯の外に湯口は無く、静かな底面注入だった。
オーバーフローは意外に多めで、岩風呂ではザバザバと湯が棄てられている音が聴こえた。 循環なのでどこかで吸入もしていると思われるが、手探りで探さなかったため見つからなかった。

寝湯、電気風呂の端がおすすめである。

本記事では特に触れないが、非温泉のシルク風呂も人気のようだ。

今回訪れたのは年末のためか、混雑していた。この時期は普段温泉に来なそうな層がいて、グループで会話しながら半身浴でダラダラするので混みやすい。特にシルク風呂にはテレビが設置してあることもあり、人口密度が高くなっていた。

湯の使い方と浴感

全ての温泉浴槽で、加温有り、加水無し、循環有り、塩素消毒有りで利用している。

湯は黒湯。黒湯らしい特徴はちゃんと有った。

湯は無臭であるが、ごく僅かな塩素消毒臭が感じられた。
帰宅後には身体にモール臭が染み付いていた。こういう匂いのつき方は純重曹泉でよくあるもの。

色は茶褐色透明で、夜だと浴槽の底は見えない。湯の花などは見られなかった。

肌触りは少しヌルヌルしていた。あまりはっきりとした感触は無く、しばらく入浴していると感じなくなる程度である。

湯の温まりは十分にあり、よく温まった。
のぼせやすいところもあるので、露天風呂に設置してある椅子で休みながら入浴した。

源泉の成分

脱衣場の温泉分析書は残念ながら撮影できなかった。
受付の裏にもあったので撮ったが遠いいのでよく見えない。

源泉名は「満天の湯」。分析年月日は2015.2.23。
湧出量は記載無し、pH 8.6、泉温16.8℃、溶存物質 (ガス性のものを除く) 463mg/kg、成分総計465mg/kg、成分量が足りないため泉質名は無し。温泉法第2条で規定するメタけい酸及び重炭酸そうだの項により温泉に適合 (低張性アルカリ性冷鉱泉)。

成分の方向性としてはナトリウム-炭酸水素塩泉である。

各成分は以下:

陽イオンは、
ナトリウムイオン (Na) 96.5mg/kg、
カリウムイオン (K) 8.6mg/kg、
カルシウムイオン (Ca) 5.6mg/kg、
マグネシウムイオン (Mg) 1.5mg/kg、
以下略、
計112.3mg/kg。

陰イオンは、
炭酸水素イオン (HCO3) 276.2mg/kg、
炭酸イオン (CO3) 8.3mg/kg、
塩素イオン (Cl) 6.9mg/kg、
以下略、
計292.7mg/kg。

遊離成分で非解離成分は、
メタけい酸 (H2SiO3) 58.1mg/kg、
以下略、
計59.3mg/kg。


↑ 写真: 満天の湯 温泉分析書

参考