2020/1/12 七滝温泉ホテル 洞窟風呂
晴れ 日帰り 1回目
河津七滝は伊豆の河津町を代表する観光地の1つで、見事な柱状節理が形成する渓谷に7つの滝が連なっている。そのうちカニ滝の少し上流の遊歩道沿いには洞窟風呂がある。七滝温泉ホテルが管理する溶岩洞窟風呂で、水着着用の混浴露天風呂である。
溶岩風呂ということだが、この溶岩は、伊豆東部の単成火山群の1つである、登り尾南火山が2万5000年前に噴火したときに噴出したものである。七滝の渓谷全体がこの溶岩流に覆われている。ちなみに単成火山というのは同じ火口で一度だけ噴火した火山のことであり、伊豆半島のように単成火山ばかりが多くあるのは珍しい。
洞窟風呂は最近復活したものである。40年前に整備されたにも関わらずオープン前に土砂に埋まり、それ以来使われていなかったものを2015年に復活させたものらしい。ただそれから5年経つ現在も試験営業中と書かれているし、Webページでもはっきりと案内されていないため、まだ正式開始していないのかもしれない。
じゃらんからの引用:
もとは峰温泉にあった旅館「菊水館」(廃業)が別館として風呂と関係施設を整備したが、オープン前に大雨による河川増水で洞窟が土砂に埋まり、買収によって土地と源泉の所有権が七滝温泉ホテルに移ったあとも復旧工事が行われずに放置されていたのだという。
七滝温泉ホテルに宿泊すると無料で入浴することができる。日帰りでの利用の場合に料金がいくらなのかは不明。七滝温泉ホテルについては以下の記事に書いた。
洞窟風呂についての説明が部屋に設置されたファイルに入っていたので少し引用しておく。
こちらの洞窟風呂は、ご宿泊舎様無料、源泉掛け流し混浴温泉です。
水道、シャワー、トイレは、ございません。
石鹸、シャンプーのご利用は、出来ません。
掛け湯をしてから、お入り下さい。
昼間は、洞窟の奥、河原側に遊歩道がございますので、外から湯船が見えてしまいます。日の出〜夜は22時までご利用出来ます。 (電灯貸出有り、フロントは、21時頃に閉まりますので早めにお申し出下さい)
水着着用です。又は、タオルを巻いてお入り下さい。 (新しい貸出バスタオルは、フロントまで。有料になります300円)
大雨時は、川の水かさが増し、水が中まで入ってきますので、ご利用できません。(フロントまでお問合わせ下さい)
また、その後1週間程、川の水かさが下がるまでもご利用出来ません。
地震の際は、すぐに洞窟から出て下さい。
天井が低いので、ご注意ください。
上がり湯は、ホースのお湯 ((源泉の為50℃程あります) を桶で冷やしてご利用ください。
↑ 写真: 新しく渓流の溶岩洞窟風呂が出来ました
営業時間は日の出〜夜22:00。ということで日の出とともに入浴してきた。この時間ならば利用者が滅多にいないはずなので、堂々と全裸で入浴できるはず。
洞窟風呂への行き方
洞窟風呂はホテルから離れた位置にあり、100メートル歩く必要がある。まずホテルを出て道路を左側に歩いていく。
↑ 写真: 七滝温泉ホテルを背後に見る
少し歩くと七滝遊歩道の入口に至る。ここを右に曲ってもいいが、ホテルの方の説明では、この橋を渡って右折するように言われた。橋を渡った先ではまだ目的地が見えないので、信じて歩く必要がある。
↑ 写真: 七滝遊歩道入口
また少し歩くと温泉マークの描かれた小屋が遠くに見つかる。
↑ 写真: 洞窟風呂の目印
ちなみに橋を渡らなかった場合は川の対岸に洞窟が見える。これがあったら行き過ぎているので手前の橋を渡る。
↑ 写真: 対岸の洞窟風呂
小屋の中に温泉が……と少し期待してしまうが、これは単なる脱衣場である。
内部を軽く覗いてみたが、結構清潔でカッチリした感じだった。
↑ 写真: 洞窟風呂 脱衣場
↑ 写真: 洞窟風呂 脱衣場の掲示
施設
小屋を回り込むと、下の方に続く階段がある。想像以上に怪しい感じである。
↑ 写真: 洞窟風呂 入口
入口と思われる穴の中は暗く、一瞬だけ心配になった。
↑ 写真: 洞窟風呂 地下へ
ただし8段位降りるとあっさり一番下に着く。反対側からは明かりが差しているため、目が慣れれば特に危険は無い。
本記事のトップ写真が、降りた少し先の景色。
右手が浴槽で、左手が通路である。通路の天井は低く、さらに床は濡れているので、浴衣で来ると裾が気になる。
↑ 写真: 洞窟風呂 降りてきた方向
洞窟の反対側から見たのが以下の写真。湯の透明度が高いためなんだか騙し絵のようになっているが、中央の石の列が浴槽の縁で、左側が浴槽。ホースは浴槽の底にある。
↑ 写真: 洞窟風呂 洞窟の反対側から見た浴槽
浴槽は10人位が入浴できる大きさ。写真で見えているところの他、降りてきた方向の階段の左手 (下から見て) は洞窟が深くなっていて、真っ暗だが浴槽が広がっている。
↑ 写真: 洞窟風呂 洞窟の奥
湯口は洞窟奥の暗闇にあり、一筋の流れになって注がれている。高さは1.8メートルくらいだったと思う。暗くてよく見えなかったので、観察するならば懐中電灯は必携である。湯の温度はメモしておらず忘れてしまったが、普通に熱かった気がする。
↑ 写真: 洞窟風呂 湯口
というわけで目論見通り洞窟風呂には誰もおらず貸切だったため、その場で脱いで入浴した。本来は水着着用の浴槽である。
出口側は明るい。
↑ 写真: 洞窟風呂 出口
洞窟の傍らには立ち湯という広い浴槽があった。珍しい。
↑ 写真: 洞窟風呂 立ち湯
洞窟風呂と立ち湯の湯は、川とは反対側の山沿いにある管から引いているようだった。管はさらに斜面の上から延びてきていた。
↑ 写真: 洞窟風呂 源泉
温泉の利用方法と浴感
温泉は加温無し、加水無し、循環無し、消毒無しで利用されている。
湯の感じはホテル内のものと特に違いがなかった。
一番の特徴は湯の味覚で、微かに塩味があり、胃に良い系の味がした。